古都・鎌倉に魅せられ、移住する作家は多いですが、明治初期の鎌倉は寺社仏閣以外は山と田んぼばかりの、ひっそりとした村でした。
しかし、1889年に横須賀線が、1902年に江ノ電が開通すると、東京から人や文化が次々と鎌倉に入るように。
その鎌倉に最初に移り住んだ文人は、芥川龍之介といわれています。
横須賀線の海軍期間学校に勤めることになった芥川龍之介は、1916年から3年間、鎌倉駅に住んでいました。一時期、横須賀にいた時代も含め、この3年間に「鼻」「芋粥」「蜘蛛の糸」などの傑作が生まれています。
その後も川端康成、久米正雄、大仏次郎、小林秀雄など鎌倉に住んだ文豪は多く、総称して「鎌倉文士」と呼ばれています。鎌倉には、作家たちにインスピレーションを与える特別な何かがあるのかもしれないですね。
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